保育士の転職エージェントは、何で比べるべきか
- 公開
- 2026年9月22日
- 制度の確認
- 2026年9月22日時点
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この記事でわかること
- 比べるべきは、許可番号・第三者認定・対応エリア・扱う施設形態の4つ
- 厚生労働省の委託事業による認定制度では、職種別の「入職実績」まで公開されている
- 求人件数と口コミは、集計方法と担当者の相性に左右されるため比較の軸にしない
- 主要3サービスが公表している事実を並べた一覧
- ⚠️ 認定制度の「対応エリア」と公式サイトの「現在のサービス対象エリア」は一致しないことがある
- 目的別(保育園以外も見たい/電話を避けたい/園の雰囲気を先に知りたい など)にどれを選ぶか
- 登録後に確認してもらうべき4項目(配置の実態・加算の取得・処遇改善の配分・時間外)
保育士向けの転職支援サービスは数が多く、どれも「求人数が多い」「サポートが手厚い」と書いています。 横に並べても違いが出ません。
比べるなら、各社が公表していて、こちらが確認できる事実で比べたほうが早いです。 ここでは4つの軸を挙げ、主要なサービスがそれぞれ何を公表しているかを並べます。
先に結論
- 許可番号があるか(無ければそもそも職業紹介を行えません)
- 厚生労働省の委託事業による第三者認定を受けているか(入職実績まで公開されます)
- 対応エリアが自分の地域を含むか
- 自分が行きたい施設形態を扱っているか
逆に、求人件数の多さと利用者の口コミは、比較の軸としては弱いと考えています。理由は後述します。
軸1. 有料職業紹介事業の許可番号
人材紹介は、厚生労働大臣の許可がなければ行えません。許可を受けた事業者には「13-ユ-190019」のような許可番号が与えられ、通常はサイトの下部や会社概要に記載されています。
ここはあるかないかの話なので、大手であればまず問題になりません。 ただ、記載が見つからないサービスは、それ以上比べる必要がありません。最初のふるいとして機能します。
軸2. 厚生労働省の委託事業による第三者認定
許可の有無とは別に、「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」という仕組みがあります。厚生労働省の委託事業として運営されているもので、 認定を受けた事業者は一覧で公開されています。
この一覧が比較に使えるのは、次の項目まで載っているからです。
- 事業者名・許可番号・本社所在地
- 認定番号と認定期限
- 対応エリア(47都道府県かどうか)
- 職種別の入職実績(保育士・幼稚園教諭・栄養士・看護師などの区分別)
入職実績が区分で公開されているのは重要です。 「求人数」は掲載しているだけの数ですが、入職実績は実際に決まった人数だからです。 サービス側の宣伝文ではなく、第三者の枠組みで出ている数字なので、そのまま比較に使えます。
軸3. 対応エリア
「全国対応」と書いてあっても、拠点のある地域とない地域では紹介できる求人の厚みが変わります。 認定制度の一覧では対応エリアが都道府県単位で出ているので、自分の地域が入っているかを確認できます。
軸4. 扱う施設形態
保育士の職場は、認可保育園だけではありません。認可外、小規模、企業主導型、認定こども園、 院内保育、児童発達支援、放課後等デイサービス、学童など、形態によって働き方も配置の考え方も変わります。
行きたい形態を扱っていないサービスに登録しても、紹介される求人がずれます。各社が公式サイトで「どの形態を扱うか」を明示しているので、そこを見ます。
なぜ求人数と口コミで比べないのか
- 求人数は、同じ園の求人を複数の条件で分けて掲載すれば増えます。 集計方法が各社で違うため、数字をそのまま横に並べても比較になりません。
- 口コミは、担当者個人との相性の話が大半を占めます。 同じサービスでも担当が変われば体験は変わるので、サービスを選ぶ判断材料としては安定しません。
主要サービスの公表情報
各社の公式サイトと、認定制度の公開情報から確認できた事実です。
保育士人材バンク
- 運営会社
- 株式会社エス・エム・エス
- 許可番号
- 13-ユ-190019
- 第三者認定
- 認定(保育分野・認定番号 03001(2)/2025年2月4日〜2028年2月29日)
- 入職実績
- 保育士 区分Ⅰ(300名以上)を3年度連続。幼稚園教諭も区分Ⅰ
- 認定制度上の
対応エリア - 全国47都道府県
- 現在のサービス
対象エリア - 公式サイトに対象エリアを限定する記載はなく、北海道から沖縄まで各地域から求人を検索できる
- 利用料金
- 無料
- 補足
- 同社は「ナース専科 転職」「エイチエ 転職」も運営。本社は東京都港区。公式サイトでは保育園・認可外・認定こども園・幼稚園・児童発達支援・放課後等デイサービス・病院内保育など幅広い形態を扱うと明記。
レバウェル保育士
- 運営会社
- レバウェル株式会社
- 許可番号
- 13-ユ-309623
- 第三者認定
- 認定(保育分野・認定番号 03015(1)/2024年3月4日〜2027年3月31日)
- 入職実績
- 保育士 区分Ⅲ(50名以上・前年度)。前々年度以前は記載なし。看護師は区分Ⅰ(300名以上)
- 認定制度上の
対応エリア - 全国47都道府県
- 現在のサービス
対象エリア - 公式サイトに「ただいまサービス対象エリアを…に限定しております」と明記。東京・神奈川・大阪・埼玉・愛知・千葉・兵庫・福岡・京都・宮城・静岡・茨城・広島・岡山・栃木・北海道・群馬・岐阜・熊本・福島・山梨・新潟・福井の23都道府県(2026年9月確認)
- 利用料金
- 無料
- 補足
- 本社は東京都渋谷区。公式サイトに「電話やLINEなど相談方法を選べる」「取材訪問を通じて職場の雰囲気までお伝え」「入職後にアンケートを実施」と明記。
ミライバ保育
- 運営会社
- 株式会社COMPASS
- 許可番号
- 公式サイトで確認できず
- 第三者認定
- 本稿の確認範囲では見当たらず
- 入職実績
- 確認できず
- 認定制度上の
対応エリア - 確認できず
- 現在のサービス
対象エリア - 公式サイトに記載なし
- 利用料金
- 公式サイトに記載なし
- 補足
- 2026年4月に公開された新しいサービス。人材紹介と求人サイトを併営している。
「確認できず」は、その事業者に問題があるという意味ではありません。 本稿の確認範囲で見つけられなかった、という意味です。 認定制度の一覧は事業者数が多く、全件を確認したものではありません。
「対応エリア」は2種類ある
エリアを調べるときに注意が要ります。公的な認定制度に登録されている「対応エリア」と、 公式サイトが示す「現在のサービス対象エリア」は、一致しないことがあります。
たとえばレバウェル保育士は、認定制度の公開情報では全国47都道府県となっていますが、 公式サイトには「ただいまサービス対象エリアを(23都道府県)に限定しております」と明記されています (2026年9月確認)。どちらも正しい情報で、指しているものが違うだけです。
地方で探している場合、意味があるのは後者です。登録する前に、公式サイトで自分の地域が対象に入っているかを確認してください。エリアは拡大されることがあるので、確認日も見ておくと確実です。
目的別に選ぶなら
総合の1位を決めることはしていません。目的が違えば答えが変わるからです。 下は、各社が公表している事実から言えることだけを並べたものです。
保育園以外も見てみたい
児童発達支援、放課後等デイサービス、院内保育など
→ 保育士人材バンク
公式サイトで扱う施設形態を列挙しており、その幅がもっとも広い(保育園・認可外・認定こども園・幼稚園・児童発達支援・放課後等デイサービス・病院内保育ほか)
電話のやり取りを避けたい
→ レバウェル保育士
公式サイトに「電話やLINEなど相談方法を選べる」と明記されている
園の雰囲気を先に知りたい
→ レバウェル保育士
公式サイトに「取材訪問を通じて職場の雰囲気までお伝え」「入職後にアンケートを実施」と明記されている
実際に決まっている数で選びたい
→ 保育士人材バンク
第三者認定の公開情報で、保育士の入職実績が3年度連続で区分Ⅰ(300名以上)。レバウェル保育士は区分Ⅲ(50名以上・前年度)
地方で探している
→ まず保育士人材バンクを確認
認定制度の公開情報ではどちらも全国47都道府県だが、レバウェル保育士は公式サイトで現在のサービス対象エリアを23都道府県に限定していると明記している。保育士人材バンクには同様の限定表示がなく、各地域から求人を検索できる
自分でも求人を見ながら進めたい
→ ミライバ保育
人材紹介と求人サイトを併営しており、自分で求人を検索することもできる
⚠️ 上は順位ではありません。また、当サイトは報酬額によって紹介の順番や評価を変えていません。 並べる根拠は、公式サイトと認定制度で公表されている事実だけです。
登録したあと、何を聞くか
サービスを選ぶより、登録後に何を確認してもらうかのほうが結果に効きます。 求人票に書かれないまま入職後に効いてくるのは、だいたい次の項目です。
- 実際に何対1で回しているか。職員配置基準は2024年度に見直されましたが、経過措置があるため、 基準どおりに配置していない園も制度上は認められています。 求人票からは読み取れないので、確認してもらう価値があります。
- 配置改善の加算を取得しているか。基準を上回る配置をした施設には加算措置があります。取得の有無は運営の方針が出るところです。
- 処遇改善等加算が、実際にどう配分されているか。配分は施設の裁量で決まります。
- 持ち帰り仕事と行事準備の扱い。時間外の実態は求人票の所定労働時間には表れません。
これらは自分で園に直接聞きにくい内容です。間に入ってもらえることが、人材紹介を使う実質的な利点だと考えています。
出典
- 医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度(厚生労働省委託事業)
- 保育士人材バンク(公式)
- レバウェル保育士(公式)/サービス対象エリアの記載があるページ
- 株式会社COMPASS(公式)
掲載内容は確認日時点のものです。条件は変更されることがあるため、利用の際は各公式サイトでご確認ください。 誤りにお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。