病院からクリニックへ移ると、給料はどれくらい変わるか
- 公開
- 2026年9月26日
- 制度の確認
- 2026年9月26日時点
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この記事でわかること
- 看護職員の平均年収は、一般病院541万円、一般診療所は医療法人413万円・個人375万円
- 病院の中でも、公立613万円と医療法人477万円で100万円以上の開きがある
- 看護師の月給と賞与は、職場の規模が大きいほど高い
- 差の大きな部分は、夜勤手当と賞与
- 給料は下がる側になりやすい。移るなら何と引き換えにするかを先に決めておく
病院からクリニックへ移ると給料が下がる、とよく言われます。 ただ、どれくらい下がるのかを数字で見たことがある人は多くありません。
ここでは、厚生労働省の調査から施設の種類ごとと職場の規模ごとの数字を並べます。
施設の種類ごとの平均年収
| 施設 | 看護職員の平均年収 | 補足 |
|---|---|---|
| 一般病院(全体) | 541万円 | うち賞与105万円 |
| 一般病院(公立) | 613万円 | |
| 一般病院(医療法人) | 477万円 | |
| 一般診療所(医療法人) | 413万円 | |
| 一般診療所(個人) | 375万円 |
※ この調査の値は「看護職員」=保健師・助産師・看護師・准看護師を合わせた平均です。 看護師だけに絞った施設別の賃金は公表されていません。
一般病院の平均541万円に対して、一般診療所は医療法人で413万円、個人で375万円です。 平均どうしで比べると、年で130〜170万円ほどの差があります。
もうひとつ目につくのは、病院の中の差です。 公立の613万円と医療法人の477万円では、同じ「病院」でも100万円以上違います。 「病院だから高い」とひとくくりにはできません。
職場の規模ごとの月給と賞与
賃金構造基本統計調査では、看護師だけの数字を企業規模別に見られます。
| 企業規模 | 月給(きまって支給する額) | 年間賞与 |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 387.7千円 | 996.0千円 |
| 100〜999人 | 351.0千円 | 738.2千円 |
| 10〜99人 | 329.1千円 | 647.2千円 |
規模が大きいほど月給も賞与も高く、1,000人以上と10〜99人では、月給で約6万円、賞与で約35万円の差があります。 「きまって支給する額」には、夜勤手当などの手当と残業代が含まれます。
何が減るのか
数字を分解すると、差の大部分は2つです。
- 夜勤手当。病院の夜勤手当は二交代で1回平均11,470円で、月4回なら約4.6万円になります。 外来のみのクリニックでは夜勤が無いことが多いので、この分がそのまま無くなります (入院の病床がある診療所には夜勤があります)。
- 賞与。上の表のとおり、規模が小さいほど賞与は少なくなります。
移るなら、何と引き換えにするかを先に決める
施設を変えると、給料は下がる側になりやすいのが一次資料から読める事実です。 そのうえで移る人が多いのは、給料と引き換えに別のものが変わるからです。 夜勤が無くなる、休みの曜日が決まる、急変対応の頻度が変わる、などです。
何と引き換えにするかを先に決めておくと、求人を比べるときに迷いにくくなります。 確認するなら次の点です。
- 月給の内訳。基本給と手当の割合。手当が多い職場は、手当の条件が変わると給料も変わります。
- 賞与は何か月分か。前年の実績はいくらか。規模で差が出やすいところです。
- 夜勤・オンコールの有無。クリニックでも、入院の病床や訪問の対応があると夜間の業務があります。
- 残業の実態。診療時間の終わりぎわの受付がどう扱われているか。
出典
- 厚生労働省「第25回医療経済実態調査(2024年度分)」(PDF)
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査 令和6年」一般労働者 職種(e-Stat)第1表/第5表
- 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(2026年3月31日公表)(PDF)
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