処遇改善等加算は令和7年度に一本化された。配り方のルールも変わっている
- 公開
- 2026年9月22日
- 制度の確認
- 2026年9月22日時点
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この記事でわかること
- 令和7年度に加算Ⅰ〜Ⅲが区分1〜3へ統合された
- 「月額4万円を1人以上に支給する」要件は撤廃され、施設が柔軟に配分できるようになった
- 一方で、区分2と区分3の合計の1/2以上は基本給か毎月の手当で改善する必要がある
- 公定価格は令和7年度+10.7%、令和8年度+5.3%。ただしこれは園に入る金額
- 面接で聞ける3項目
「処遇改善が行われた」という話は毎年のように出てきます。 ただ、園に入る金額の話と自分の手取りの話は別で、 その間に施設がどう配分するかが挟まっています。
その配分のルールが、令和7年度に変わりました。知っておくと、 面接で聞くべきことがはっきりします。
令和6年度まで:3つの加算が並んでいた
| 加算 | 開始 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 加算Ⅰ | 平成27年度〜 | 全ての職員 | 平均経験年数・キャリアパスの構築等に応じた加算率(最大19%) |
| 加算Ⅱ | 平成29年度〜 | 中堅職員・専門リーダー | 技能・経験に応じて 月額4万円 または 月額5千円 |
| 加算Ⅲ | 令和4年度〜 | 全ての職員 | 月額9千円 |
こども家庭庁の資料では、平成25年度以降の処遇改善として「累計+23%の給与改善及び別途月額最大4万円の給与改善」を進めてきた、と整理されています。
ただ、3つの加算はそれぞれ趣旨も対象者も要件も算定方法も違っていたため、制度が複雑で事務負担が大きいという指摘が施設と自治体の双方から出ていました。
令和7年度から:3つの区分に統合された
区分1(基礎分)
旧・加算Ⅰ(基礎分) から
経験に応じた昇給の仕組みの整備や職場環境の改善。キャリアパス要件は1年間の経過措置を設けたうえでここの要件に移った
区分2(賃金改善分)
旧・加算Ⅰ(賃金改善要件分)+ 加算Ⅲ から
同じ「賃金改善」という観点だったため統合された
区分3(質の向上分)
旧・加算Ⅱ から
技能・経験の向上に応じた追加的な賃金改善
加算Ⅰの「賃金改善要件分」と加算Ⅲは、どちらも賃金改善という同じ観点だったため、区分2にまとめられました。
配り方のルールが2つ変わった
1. 「4万円を1人以上に支給する」要件が撤廃された
旧・加算Ⅱには、月額4万円の改善を受ける副主任保育士等を1人以上決めることが 要件としてありました。ところが施設の職員構成によっては、その1人を決めるのが難しい場合があった。
そこでこの要件が撤廃され、一人あたり4万円を超えない範囲で、施設の判断により柔軟に配分できるようになりました。
これは園によって配り方が大きく変わりうるということです。 少数に厚く配ることも、広く薄く配ることも、同じ制度の下で選べます。同じ加算額でも、自分がいくら受け取るかは園の方針次第になりました。
2. 半分以上は「基本給か、毎月の手当」で払う必要がある
もう一方は、働く側に有利な変更です。
改正前は、加算ごとに賃金改善の方法がばらばらでした。加算Ⅰは基本給・手当・賞与・一時金のいずれでもよく、 加算Ⅱは基本給か毎月支払われる手当、加算Ⅲは2/3以上を基本給か毎月の手当、という具合です。
これが統一され、区分2(賃金改善分)と区分3(質の向上分)の合計額の1/2以上を、 基本給または決まって毎月支払われる手当で改善することになりました。
資料では、月額賃金の引上げが重要であるという観点が理由として挙げられています。 つまり「賞与でまとめて渡して終わり」にはできないという方向です。
公定価格そのものも上がっている
- 令和7年度:令和6年人事院勧告を踏まえ +10.7%
- 令和8年度:令和7年人事院勧告を踏まえ +5.3%
繰り返しになりますが、これは園に入る金額です。 そこから個人の給与にどう反映されるかは、上の配分ルールの範囲で施設が決めます。
面接で聞けること
- 処遇改善等加算を、どういう考え方で配分していますか。4万円の要件が撤廃されたので、方針は園ごとに違います。
- 基本給と毎月の手当には、いくら反映されていますか。合計の1/2以上は基本給か毎月の手当である必要があります。
- 区分3(旧・加算Ⅱ)の対象になるには、何が必要ですか。職位と研修の要件があり、年度内に研修修了を予定している人も対象に含められるようになっています。
求人票の「月給◯◯円」には、これらがどう含まれているかが書かれていません。 自分から園に確認しづらい部分でもあるので、人材紹介を使うなら事前に確認してもらう項目に入れておくと差が出ます。 サービスの選び方は保育士の転職エージェントは、何で比べるべきかに、配置の話は配置基準は2024年に変わった。でも、自分の園が変わったとは限らないにまとめています。
出典
- こども家庭庁 成育局保育政策課「処遇改善等加算Ⅰ〜Ⅲの一本化について」(令和6年12月19日・第8回 子ども・子育て支援等分科会 資料8)(PDF)
- こども家庭庁 成育局保育政策課「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(令和8年4月)(PDF)
制度は改定されます。掲載内容は確認日時点のものです。 誤りにお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。